年上王子様とのアリエナイ××①

翌朝


あたしはすぐにホテルを出て東京駅に向かった。




右をみても左を見ても人ばかりのこの巨大な駅に
足も動かせない。


「邪魔なんだよ」

ドンっとまるで自分からぶつかって憂さを晴らしているような人達。

みんなが下を向いて、しかめっ面をしながら歩いている。


東北新幹線がかかれている看板を探してると


ピピピピ!!

携帯電話がけたたましくなり響いた。



昨日榊さんから用意してもらった私服のジャケットのポケットから携帯を取り出すと

画面に表示された人の名前は今一番会いたくない人。

すぐにポケットにしまおうとしたところで電話が切れた。


はぁ・・

ため息をついたってなにをしたって

あたしが今してることは逃げてることなんだ

それは十分分かってるし、反省してる。

でも

じゃああたしに一体どうしろっていうの?


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