年上王子様とのアリエナイ××①
「おじい様」
「頼む、柚子さん、翔とどうか別れて欲しい!!」
そっか。
だから辛くても悲しくても
翔さんがそうならないようにしてきたんだ。
自分が悪者になって。
そうして翔さんを守ってきたんだ。
愛情の注ぎ方は偏ってるのかもしれない。
あたしの家とはずいぶん違うと思う
でもおじい様はおじい様なりに翔さんのことを思ってるんだ、考えてるんだ。
「頼む柚子さん!!」
「あたしは..あたしには」
約束した。
ずっと一緒にいるって。
守るって。
だからあたしは
「おじい様..」
そこまで口にした時だった
「それはできませんね、いくらあなたの頼みでも。
柚子はこの子はやっと見つけた大事な人ですから」
うそ、どうしてここに翔さんがいるの?
「翔さ・・」