年上王子様とのアリエナイ××①


「う、嘘だよね..」

思わず出た呟きに

「本気だけど?」

再び正面を見ながら答える。

ちょっと待ってよ!!

そりゃあまた会いたいななんてちょっとは思ったよ?

いや、白状しちゃうと少しどころじゃないかもしれないけどさ!


でも..

そうじゃないのよ、神様!!

あたしが言いたいのは結婚とか

そういう大それたじゃないのよ!!


「悪いけど君のこといろいろ調べさせて貰ったよ」

「そんな勝手な」

「勝手?人の会社のマンションで自殺しようとした人間がそんな事言える立場?」


う..

一瞬の睨みも、一言も

トゲがあって言い返せない。


ぐっと拳を作って無言で下を向いたあたしに


「まぁ確かに、君が自殺したくなるようなとんでもない額だけど」


“だけど”何よ


「でも俺に払えない事もない」

「はい?」


どういう意味?

払えるってこの人・・


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