年上王子様とのアリエナイ××①
大丈夫だよ
外に出ると榊さんが笑顔で迎えてくれた。
みんなで笑い合って車に乗り込む。
「本当に今まで連絡せずにごめん」
翔さんはずっとあたしに謝ってばかりで
助手席にいた榊さんはクスクス笑っている。
どうやら翔さんのそんな姿は滅多に見られないらしい。
貴重なんだって。
「もういいですって」
「いいや、よくない」
「そんな事より!!会社ほんとに辞めちゃったんですか!?」
「うん..駄目だった?」
駄目だった?なんてあっさり言わないでよ!
「まぁ本当はまずいけど何とかなるはずだよ」
しかも超ポジティブだし!
ってか..
「あれ?翔さんってそこまでポジティブでしたっけ」
「君ほどネガティブには出来てないと思うよ」
「翔さんの意地悪発言、久しぶりに聞きました」
「あのさぁいいかげん敬語辞めない?」