年上王子様とのアリエナイ××①

「うるさいな」

「ごめんなさい、だってそんな」


この人が北原グループの人だとしたら..

将来は社長さんになるっていう人だよね?


会社を継ぐ人...なんだよね。


「自分に出来る事、したくない?」

したくない?ってそりゃあしたいよ

出来るなら救ってあげたい、助けてあげたいよ?


でも..でも結婚なんて..あたしには..


「結婚出来ないなんて思ってる?」

思っていた事を言われてハッとなり顔を上げる。


この人には分かるんだ、あたしの考えてることなんて
お見通しなんだ..

小さくこくんと頷く。

じゃあそれを知っててどうして...

「俺はそうは思わないんだよね」

「は..?一体何を根拠に」

「俺、君が気に入ったから」


...え?


「もっとさ、観察したいんだよね。
それにもう俺のマンションで死なれるの嫌だし」

「だからもう自殺なんてしないって!それに何なの?観察って人を動物みたいに」

「思考は動物だろ?」


うう。


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