年上王子様とのアリエナイ××①
野菜や果物、お肉にお魚。
北原さんは何が食べたい?
お肉?お魚?意外とベジタリアンっぽいかも。
一緒にご飯を食べる姿を想像しながら色々な物を買い込んだ。
「疲れた~」
帰って荷物を冷蔵庫に整理してから早速さっき買ったお茶碗を出す。
あたしが選んだのは色違いの花柄のお茶碗。
あたしが赤っぽい色で、北原さんが紺色。
これを使って・・食べてくれるかな?
「たまにはいいことするじゃん」って
前みたいに頭をくしゅくしゅってしてくれるかな?
些細なことが楽しく感じる。
別に好きとか・・そういう気持ちは分からないけど。
でもいつかは好きになれたらいいな。
・・そして出来れば北原さんも
あたしの事を・・
「ってあたしってば何考えてるのよ!!」
ブンブンと首を左右に振って早速ご飯作りに取りかかる。
今日の夕ご飯はハンバーグと、ジャーマンポテト。スープとサラダ。
小さい頃からお母さんの手伝いをしておいてよかったよ。
こんな早く役に立つなんて思ってなかったけどね。
「ふふ~ん♪」
自然と鼻歌まで歌っちゃう。