年上王子様とのアリエナイ××①
少し長めの前髪。
光に当たっても変わらない、漆黒の髪。
整った顔立ち
通った鼻筋。
お父さんよりもある身長。
まっすぐ見つめるその瞳は黒くて綺麗で
吸い込まれそうになる。
「どういうつもりって聞いてるんだけど?」
そう言われて我に返る。
「俺の事つけてきたわけ?」
つける?
まぁそれとにたような事はしちゃったけど
「君さ、都会の男に憧れでも持ってるの?」
「え?」
「何にもないしね、ここ。イモ臭い男しかいなそうだし。
で、ちょっとお金持ってる男が珍しいから?それで後つけてきたわけ?
だったらがっかりだな」
ちょ、さっきからなにを言って
しかもがっかり..って
それって一体どういう
「ガキのくせにませてるね~最近の子供ってみんなそんなもんなの?」
降って来る言葉一つ一つがあたしの胸を刺してくる。
「あのあたしは」
やっと口を開くと
「いいって、大丈夫、一回くらいなら遊んであげるからさ」
え?