姫!!そこはよしとしましょう


ちょんまげな人達に話しかける勇気
などさらさらなく、とりあえず歩く。

ちょんまげな人達からの視線が痛すぎる。


「姉ちゃん、誰だい」


呼び止められて振り返ると、
子連れ狼、大五郎のような幼児がそこに立っていた。


「…迷子」


ボソって言うと、
幼児はニヤニヤと笑った。


「姉ちゃんいくつだ」
「今年で17」
「嫁にはいかんのか」
「…嫁?!」
「うちの姉ちゃんは15でいった」


そうか、この時代はそれくらい当たり前か

思わず納得してしまう。


「姉ちゃん名前は」
「今井彩実。」
「いまい…あや…?」
「どうした?」
「…うわぁっ!!…ごめんなさい」


幼児は走って逃げてしまう。

…なんなんだ。


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