アカシアの花
暁人が意地悪な笑みを浮かべてあたしを見つめた。

「んもぉ‐。いいから早くどっか行こ?」

「だな。映画でいいか?」

「うん。いいよ‐。」

「愛花。平日でも人多いしはぐれると困るから...」

そ‐いって暁人はあたしに手をさしのべた。

「子供じゃないけど?でもありがと。」

あたしも暁人の手を握った。

駅からそう遠くないところに

ある映画館に2人は入った。

「愛花。何観たい?」

「あたしなんでもいいよ‐。」

「なんでもいいって一番困んだけど。」

暁人は苦笑しながら

ラブストーリーの映画をチョイスして

チケットを2枚買ってくれた。

それからあたしはオレンジジュース

暁人はコカコーラを買って座席に座った。

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