最後の一週間
「遥斗はいっつも優しかったよね。

いつも、私のこと
気に掛けてくれてて
心配しすぎって
直人によく言われてた。」


「そうだったな。

あいつ、結衣のことになると
すげー必死で

いつも結衣を守ってたよな。」


直人は結衣の顔を見つめながら言った。

「結衣は今度は
俺がまもるから。

直人みたいに
喧嘩も強くねーけどさ。
結衣のことは必ず
俺が守るからな・・・・・・・。」


直人は強く自分に言い聞かせるように言った。


「遥斗にも、
今の直人の言葉聞こえてたらいいね。

きっと、また心配し過ぎなくらい心配して成仏出来てないかも・・・

これを聞いて
笑って逝ってくれたらいいな。」

結衣は
夕焼けがかった空を見ながら
そう呟いた。

「そうだな・・・・・。」

直人は頷き
空を見た。
< 6 / 13 >

この作品をシェア

pagetop