【短編】未来を見に行こう
あやめは、この本に題名がない事がずっと気になっていた。

「でも変だよね…。題名がないなんて。あの梅さんの動揺した顔……。やっぱなんかあるのかなぁこの本……。」

その時後ろの方から誰かの声が聞こえた。でもあやめには全然聞こえていない。

「っい~お~い、おいってばぁ! 」

はぁはぁはぁはぁはあ。

この男の子、とても息が荒い。ずっと遠くの方から走ってきたんだろう。

あやめよりずっと背が高い。170cm以上はあるかもしれない。

あやめは、肩をポンとたたかれやっと気ずいてふっとうしろを向いた。                                                                                                              


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