緑の君~月下の森~Ⅰ
休み時間…。行列が…。
「何あれ!?」
男子が赤木さんにくっついて歩いている。
「まり…。ハーフで帰国子女でおまけに美人じゃ男子にはたまんないって。」
どうどう…。と荒馬を静めるようにかな子は背中を叩いていた。

列の中に…。緑の君がいる。赤木さんを見ていた。チクンと胸が閉まる。
緑の君も…。やっぱり美人が好きなのか。

見ていられなくて下を向いていたら…。

顔を上げると目の前に緑の君がいて…。目を覗き込み。

「大丈夫?具合悪い?」
と聞く。

なんなの突然!こっちの気も知らないで…。なんだかわからないけど、イライラしてしまう。
たぶん嫉妬してる…。私…。
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