同じ顔のひとが二人いるってわかったらあなたはどう思いますか
玄関に入り、視線が更に痛くなる。

「靴はとりあえず私の下駄箱にでも入れて置いていいよ」

そう言うと、木乃ちゃんはさも当然と言うように私の靴を押し込んで入れた。

こ、怖い・・・

すると火奈ちゃんが全部引っ張りだして、三つちゃんと並べて入れる。

こういうの雑っぽい子だと思ったんだけど・・・

あ、木乃ちゃんあからさまに嫌な顔してる。

「えと、職員室、行こっか?」






「ああ水希、おはよう。それに二人とも、待ってたよ。」

職員室に入るなり迎えてくれたのは、私の担任の松沢先生だった。

去年も私の担任だったけど、いつから三つ子だってこと知ってたんだろう?

「おはようございます!俺ちゃんは七瀬火奈です!!」

「あぁ、はじめまして火奈。あんたは、えーっと、一組だねぇ」

「梓とかさくやと別のクラス?」

「そうだねぇ、まあ一組にも色んな奴いるし、来年だってあるさ。で、そっちの・・・えぇと、木乃?」

「・・・・・・はい」

「木乃は三組。てゆーかカーデ脱げ。一日目だぞ」

「・・・・・・・・・」

するすると無言でカーデを脱ぐと、かばんに押し込んだ。

あれ、もしかして木乃ちゃん雑なだけ?
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