本当の君

「……俺には、真っ白に見えたんだ。エルが天使に見えてしかたがなかった」

「…リオ、頭、大丈夫?」

「大丈夫じゃないだろうな。……だって天使に見えた女の子をつれて帰ったんだから。それほど、俺は誰かに救けて欲しかったのかもしれない」

リオの腕の力が強くなった。

2人の鼓動が重なって聞こえる。

「寂しくて、淋しくて、誰かに理解して、救けてもらいたかった。……頭がおかしくなるくらい。……孤独は俺を狂わした」

「……リオ………………」

「エルは俺を救けてくれる気がした…。だからつれて帰った」




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