お姫様も楽じゃない
姫の憂鬱
「…さま」
ん?
「…レークさま」
なに?
「スノーフレークさま!」
「ふえ?」
思わず間抜けな声が出てしまった。
「朝ですよ。さあ、早くお着替えになって。私は先に食堂へ行ってます」
目の前には、教育係のような赤めがねのおばさんがいた。
マリー…
「マリー、おはようございます。わたくしもすぐ参りますわ。」
わ、私…
何でこの人の名前を知ってるのかしら。
ああ、私は脳までスノーフレークなのね。