軽薄男に鉛弾を【新☆パラレル・ワールド企画作品】
「バカ!お前に狙われる程度の女なんざゴメンだ」

本来、クールで思慮深い深だが…純一郎に振り回されるのだけは、御免こうむる…と思っていた。

「ま…協力するって言ったって相手によりけりだな。俺も負けが解ってる勝負を応援するほど偽善者でも暇人でもないからな」

純一郎は、密かにほくそ笑んでいた。

金を借りるだけ…あわよくば金を貸してくれる人間を紹介してもらう腹積りだったのが協力するとまで言いだす…しかも、それがクールさでキャンパス中の男女が一目おく深なのだから…貸すとハッキリ言ってくれないのは残念だが…

百万の援軍を得た思いの純一郎は軽く咳払いして

「みうだよ…小椋 みう…お前も知ってんだろ?」

多少ためるもんだと思ってたが妙にあっさり言うもんで拍子抜けした深だったが…
< 6 / 82 >

この作品をシェア

pagetop