愛していたのに
「プーラ。ああ、剣を構える君は“いつ見ても”美しく果敢だ」
「……」
「いつも君が剣を振るうのを見てたよ、女性でありながらと笑う奴らの影からずっと。本当なら真っ先に君に会いに行きたかったけど、忙しくてね。
君を笑った奴らの始末に手間取ってねぇ。ああ、でも大丈夫。あそこにいるので終わったよ」
あそこと指差したのはちょうど、彼女――プーラの真横にあったつるされたモノ。
日にちが立ったか、足指からウジ虫がぽろりと零れていた。
「……」