とどまることなく……


もしものときは常にお父さんが守ってくれる。

お父さんさえいればあたしは何もいらない。

お父さんがいてくれればそれでいい。

ずっとそう思った。


**学校**


あたしには心の底から友達と呼べる人がいない。

全員敵だ。



「来たぞ」

「堀内だ」

クラスがざわめく。

あたしは席に座ろうとした。

座る前に椅子の方へ目を向ける。


「やっぱり」

あたしは小さく呟いた。

椅子の上には画ビョウが五つくらい転がっていた。


「……バレたみたいだよ」

「なんだつまんないのー」

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