とどまることなく……


屋上は良い。

空気は良いし、景色も良いし何よりも平和だ。

うるさいクラスメート達の声を聞かなくて済むのだ。

ほんと、のどか……。

寝てしまいそう……。

寝ちゃおうかなぁ……。

あたしが眠りにつきそうになった次の瞬間だった。


―バタン。


後ろのドアが開いた。


先公かな。

どうしよう、怒られる。

急にそんなことが頭をよぎった。

「あれ?もう先客が一人いたんだ」

男だった。

その男はまさに『好青年』って感じだった。

< 30 / 33 >

この作品をシェア

pagetop