不思議な国のありす
「そしてこっちが……」
ジョボジョボ……
「!?〜っ!!」
いきなりネズミの入ったカップに熱い紅茶を注ぐ帽子屋。
途端に声にならない悲鳴が上がった。
「おっおい!?」
何もそこまでしなくても
だがそんなことは気にせず変わらぬ調子で話し掛ける帽子屋。
「ほら君もさっさと起きて自己紹介したまえよ」
「………ムニャ…眠りネズミ…ア…リス…初めま…し…て」
そこで、ここへ来た目的を思い出す。
「あっ!!眠りネズミお前が…「さぁ!!次はアリスの自己紹介の番だ!!」」
なのに空気が読めないのかわざとなのか帽子屋が割って入ってきた。
「……俺は、「知っているとも君はアリスだろう♪」……」
どうやら俺に名乗る権利はないらしい。
それで自己紹介は終わったらしくお茶会は再開された。