不思議な国のありす


「着いた」

あれから約30分、漸くリリーを説得してやっと城の入口に着いた。

疲れた。


何かここまで来るのに色々あったが取り敢えず、全てあの白ウサギもとい、クソウサギ野郎のせいと言うことで、次、最初にあったら顔面に跳び蹴りだ。



「で?」

次に現れたのは高さ5mはあろうかという巨大な扉。

「絶対開かないよな」


押して引いてしてみても開かない。
試しにスライドさせてみようと試みたが当たり前、そんな訳ない。

「インターホンどこだよ?」

と、遂におかしくなりかけた頭でぶつぶつ言っていると

「アリス、こっちよ」

リリーが扉から少し離れた所にあるバラでできたアーチを指差した。


「その扉は門番がいない時は開かないのよ」

爽やかな笑顔が今は憎い。

(早く言えよ!!俺の苦労した時間を返せ!!)



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