不思議な国のありす
「して、貴様は何者だ?」
足元ではトランプの兵達がこちらを見上げて睨み付けている。
「あっあの、俺は…」
「アリス!!」
どうして誰も名乗らせてくれないんだ
「アリス?」
女王が俺を訝しげに見る。
「あら、女王こちらにいらしたの」
パタパタと走ってくるのは
「「リリー!!」」
あ、女王とカブッた
ってそれどころじゃねぇ!!
「リリー!!どこにいたんだよ!?」
リリーは俺たちの近くまで来ると、走って乱れたスカートを直しながらのほほんとのたまった。
「見つかって良かったわね」
ダメだ、話の通じる相手が欲しい。