不思議な国のありす
あぁ、それくらい俺でもわかるさ!
「一つ確認するが、俺は男だ」
そりゃ小さい時は女に間違えられたり声掛けられたこともあるが今はいくら女顔と言ってもそんなことはなくなった。っていうか俺モテるし、わざわざそっちの道へ進まなくても問題はない。
一瞬キョトンとした顔をみせたが
「存じ上げておりますが」
キラキラした笑顔で返された。
「あぁ、なんてリアルな夢なんだ……っていうかうさ耳着けた男って、俺の頭ん中どうなってんだよ」
「アリス、これは夢じゃありませんよ」
「すごいな、最近の夢は夢であることさえ否定するのか」
「ですから夢ではありませんって」
「いやいや夢だろ?こんなの現実であったら怖いって」
「私特製のドリンクを飲んだからここへ来たんでしょう?」
「っていうか人の独り言にわざわざ突っ込むんじゃねぇよ!!って…………特製ドリンク?」
「ええ、ちゃんとカードも付けたはずだったんですが」
俺が飲んだ特製ドリンク?ってもしかしてあの激不味なやつのことか?
確かにメッセージカードは付いていた
『ワタシを飲んで』