極恋~天然陰陽師娘と俺様極道の若~
初夏のさわやかな風があたしの頬をなでる。


気持ちがいい・・・


何もなかったことにほっと息を吐きながら前に踏み出すと、ぎゅむっと言う感触が足の裏に伝わった。



「いって」



それと同時に下から聞こえる声。


恐る恐る下を向くと・・・・・・人が寝ているではないか!



「ひゃぁー!!ごめんなさい!!」



謝ろうとして男の顔を見ると同時に、あたしの体がピシッと固まる。


忘れたくても忘れられない、海の底のような深い碧眼。前髪の少し長いさらさらな黒髪。


自分が最後に見たときはまだ幼さがあったのに、それが消えたありえないくらい綺麗な顔。





記憶に残っているころより成長した幼馴染みが・・・・・・そこにいた。










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