極恋~天然陰陽師娘と俺様極道の若~
殴りたい・・・いや、もう祓ってしまいたい。


そして今まであったことをすべてなかったことにしたい。


超危険なことを考える妹を目の前に、兄である涼兄はニコニコと笑っていた。


思わず、印を結んでしまいそうな手をぐっと握りしめて、平常心を意識しつつも低くなってしまう声を無視して、兄に脅し・・・いや、お伺いをたてる。



「何でここに来るのよ・・・涼兄!」



怒っているのが分かっていないのか、果ては無視しているのか(たぶん後者だ)涼兄は至って朗らかに返す。



「今日はじいさんの伝言をお前に伝えようと思ってな」



くだらない理由にキレそうになる。



「だったら、何も学校じゃなくてもいいじゃない!」


「いや、それがそうもいかないんだな。なんつったって、じいさんの伝言は・・・こういうコトだから」



そう言って目にもとまらぬ早さでメガネを取り去り、あまりにも手慣れた様子で三つ編みをほどく。


瞬間、突然現れたものすごい美少女にクラス・・・いや、学校中が震えた・・・
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