極恋~天然陰陽師娘と俺様極道の若~
なんなの?なんなの?なんなのよー!


雪帆は今、蓮にキスされていた。


今日はいろいろ有りすぎてパンクしそうなのに、蓮はあたしを休ませてはくれない。



「蓮、やめ・・・ふうっ・・・んん」



こんなことをされて嫌じゃない自分がいる。


だから、嫌でも思い知らされる。


あたしは・・・蓮が好きなんだ・・・


そう考えれば、女の子が告白してきたときのモヤモヤも、鬼女達が牽制してきたときのいらいらもすべてつじつまが合う。


すべて嫉妬だったんだ。


初めての感覚にとまどってしまう・・・


伝えたいのに伝えられない。


だって蓮はあたしなんて好きじゃないから。


このキスだって、今まで蓮や凛しか知らなかった姿がみんなに知られてしまったから。


おもちゃをとられたときの感覚と同じなのだ。


・・・決して嫉妬なんかじゃない。


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