極恋~天然陰陽師娘と俺様極道の若~
「あぁ、雪帆さんでしたか。珍しいですね。お一人でいらっしゃるとは。」


「・・・三郎さんにも言われました。そんなに珍しいですかね・・」



みんなに珍しいと言われ、少しだけおもしろくない。



「そりゃぁ・・・雪帆が会いに来ないと若に八つ当たりされますからね・・・」


「え?」



うまく聞き取れず、聞き返してしまった。


それにさわやかな笑顔で、何でもありませんと言われ、強く聞くことができない。



「そんなことより若に会いに来たんですか?」



話をはぐらかされたような気がしたが、あえてつっこむことはしなかった。



「ええ。いますか?」


「ええ。いらっしゃいますよ。こちらです。どうぞついてきてください」



そのまま門脇さんはあたしを中に案内してくれた。
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