極恋~天然陰陽師娘と俺様極道の若~
ひ・・・広い・・・。


あたしは今門脇さんについて蓮の部屋へと向かっていた。


外から見ても大きな家だと思ったが、中は期待を裏切らず広かった。


一人で来ていたらまず間違いなく迷うだろう。


自分で言うのはなんか悔しいが、あたしは自他共に認める方向音痴なのだ・・・


案内されながら庭を見ると、そこは見事な日本庭園だった。



「すごいお庭ですね」



思わずそうつぶやくと、門脇さんがクスクスと笑う。



「日向のお嬢様に言われるとうれしいですね」


「知ってるんですか!?」



驚いた。言ってなかったはずだが・・・



「諒一様と家の組長は仲がよろしいですから」



そう言われて納得する。


あたしと蓮と凛の父親は古くからの友人らしく、母親達同様よく会っているのだ。


そう考えたらすごいことかもしれなかった。
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