極恋~天然陰陽師娘と俺様極道の若~
そんなことを考えていたら、四時間目の数学になちゃった・・・


春の暖かい陽気で、うつらうつらしてしまう・・



「・・ん。・・さん。日向さん!」



・・・どうやら女教師が呼んでいるのを無視してしまっていたらしい・・・。


あわてて立ちあがると、じと目で睨まれた。



「日向さん。私の授業はそんなにつまらないかしら。その様子だとさぞかし数学は完璧なんでしょうねぇ」



そういやみったらしく言う女教師に「はい。つまらないです」とは言えず、「すみません」と謝っておく。



「じゃあ、数学はできるようだからこの問題を解いてもらおうかしら」



そう言って出してきたのは、メチャメチャ応用の混じった、まず普通の高校生は解けないだろという問題。


この教師は、男子には優しいのに、女子には厳しいと有名なのだ。


はっきり言ってあたしは分かってる。


なぜなら、元々祖父との修行で、なぜか英才教育を受けてて、外国語なら英語、中国語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、ロシア語までマスターしているから。


でも、目立たないようにするため、成績も中の中でキープしている。なので・・・



「わかりません」



と、答えておく。




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