PE
「この『PE』の初披露宴なんだ。派手にやらなきゃ損だろう?」
 コイツは何時もそうだ、マスターは思った。
「どうだ、『アーサー』。気分は」
 マスターがライの後ろにいるアーサーに話しかける。
『人が、死んでる……』
 アーサーが呟く。アーサーはまだ学生、という年齢だ。身体能力が優れているからと今回の試運転に参加したが……経験は明らかにマスターやライに劣っていた。
『さて、もう全部片づけた。さっさと帰ろうぜ。こんな欠陥機で何時までも戦場に居たくは無い』
「欠陥?」
 マスターは首を傾げる。確かにまだ試験機で至らない部分は多い。だが欠陥といえるほどではない。
『銃弾数発で中破しやがった』
 マスターはため息を吐いた。
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