パラレル・ワールド~君と僕の命の起源
「べつに忙しいなら無理しないで。
シンくん今日休んだから心配だっただけ。
顔見れたし、話もできたし。
でも……」
風花は黒目がちな瞳を、僕に真っ直ぐ向けてそう言いました。
「でも?」
「今日もシンくんくるかと思って、シチュー作ったんだけどな」
そっと閉じられた瞼が、小刻みに小さく震えています。
いやいや、そんな可愛い顔で、そんなこと言われちゃ、行かないわけにはいかんでしょ。
訂正!
僕は彼女の身体だけに溺れているわけではありません。
こういう一途な可愛いところにも、十分愛を感じているわけで。
まぁ、はっきり言ってぞっこんなんです。