パラレル・ワールド~君と僕の命の起源
流の彼女、小椋みう(オグラミウ)、二十歳。
風花と同い年です。
彼女は見た目もホンワカ可愛い、ちょっと足りないと思わせるくらいの天然美少女。
何でも、天体観測大好きのこの流が入ってる大学のスター研究会に、スターはスターでも、有名人=スターの追っかけ同好会かと勘違いして入って来たっていうから笑えます。
何でそんな紛らわしい名前にしたんだって聞いたら、稀にみうちゃんみたいに勘違いして可愛い娘が入会するのを期待してるんだそうで。
なぁ~んだ意図的なんだ、って笑えませんね。
つまりみうちゃんは、こいつら狼の罠に引っかかったというわけですよ。
「で、家族はなんて?」
「デキチャッタ婚は日下部家の伝統になりつつある、だとさ」
「おまえは?」
「ま、それも人生かなって」
「とりあえず、オメデトウ」
「いや、アリガトウ」
「ガンバレよ」
「そうだな、俺も就職したばっかだし、ミューはまだ学生だし。
取りあえず、来年一年休学して、出産予定」
「もう、男か女かわかってんのか?」
「女だってさ、もう家族中で騒いでる」
「女の子かぁ~
みうちゃんの子だったら、可愛いだろうなぁ」
「馬鹿、お前、変な想像すんなよ」
なんだかんだ言って、彼が喜んでいるのは間違いありませんね。