パラレル・ワールド~君と僕の命の起源
以前に一度、隕石と思われる物体が『無限堂』に持ち込まれたことがあったと、聞いています。
その時は事前の予告があった為、限さんはこのガイガーカウンターを用意してその物体の持込を待ったのだそうです。
そんな物騒な物を手元に置いておく訳にはいきませんからね。
でも、その時も結果は白、それは只の変わった石だったのだそうです。
「隕石じゃぁないとすると、何でしょうね?」
「さぁ、わしにも分からん。
だが、その大きさからして想像を絶するくらいに重いんじゃ。
そして、多分、わしの自慢の軽トラが動かなくなったのも、こいつのせいじゃな」
「そ、そんな物騒な物なんですか!」
僕は驚いて、少し大きな声を上げてしましました。
「なんでも、この水盤は『宇宙軸を映す水盤』なんじゃそうじゃ」
限さんの発した説明に、僕はゴクリと生唾を飲み込みました。