パラレル・ワールド~君と僕の命の起源
「ごめん。ずっと口にできなかったことがある」
「えっ?」
引き寄せた風花を起き上がった上半身だけで抱きしめて、僕は今の正直な気持ちを彼女に伝えようと思いました。
「愛してる」
「シンくん?」
信じられない、とでも言うように風花の声は上ずっていました。
「何度でも言うよ、フウ、愛してる。
愛してる、
愛してる、
愛してる……」
僕は震える風花の肩に顔をうずめて熱い吐息を吐き続けました。
愛を伝えることは、こんなにも心地良く、幸せなことだったのですね。
「シンくん、あたしも……あいしてる」
風花の小さな囁きが胸に響いて、僕の心は幸せで満たされました。