Sweetらぶ★コンプレックス
バン!!!!
教室中に響き渡る、机を叩いた音。
周りに居た子達は、かなりびっくりしていた。
「あんたね-!!いい加減にしてよ!!!何で、消しゴム投げたりするわけ?!」
怒りがかなり募っていたあたしは、楓に大きな声で怒鳴った。
「だって、お前ずっと俺のことシカトしてるだろ。」
少し、オドオドしてあたしに言う楓。
「シカトして何が悪いの?!」
強気で言い放つあたし。
「…。」
楓は、黙り込んでしまった。
「も少し、あたしのことも考えてよ!!馬鹿!!!」
この言葉だけを残し、教室のドアを強く開け、立ち去った。
あたしばかりがいつも楓のことを考えていて、
だけど楓は、あたしの何を考えてくれているのかが分からなかった…
あたしだけのことを考えて欲しいのに、
どうして南部先輩に、はっきりと楓が別れを告げられないのか。
きちんと別れを告げられれば、
もうこんな思いだってしなくて済むのに…と思った。