Sweetらぶ★コンプレックス
「ヒック…ヒクッ……ウゥ"-……」
一人でグラウンドの片隅にある、水道場の裏のところで泣いていた。
すると…
"ふわっ"と白いタオルが、あたしの頭に落ちてきた。
ほんのりと香る男の子が使う香水の匂い。
誰だろう…?
ふと、あたしは上を見上げた。
「よッ★」
…?!!?
そこには、桃城先輩が居た。
タオルで目をゴシゴシと拭きながら、少し強く言い放つ。
「な、何かご用ですか?!」
「べっつに-…」
ニヤニヤと笑いながら話す、桃城先輩。
「用が無いなら、どっか行ってくださいよ。」
あたしは、これ以上泣き顔を見られなくなかった。
「あれれ-?せっかく、タオルを持ってきてあげた俺に、そんな態度とっちゃうの-??」
何か、お礼でもしてもらいたさそうにしている、桃城先輩。