Sweetらぶ★コンプレックス
あたしが、楓に"上京しちゃうの?"と言おうとした瞬間・・・
「かえで!!」
リビングから修兄の呼ぶ声がする。
「ん?何-??」
あたしはゆっくりとリビングの方を振り向く。
「今、病院の公衆電話から俺の携帯におばさんから電話があって・・・鞠、交通事故にあったって・・ここに来る途中。」
・・・え?
う、嘘。
そんなの・・・嘘だよ。
「・・・ハハハ。ま-た、冗談言っちゃって、修兄。」
苦笑いをして、あたしは修兄に言う。
「冗談じゃない・・、事実だ。ちょ、かえで、お前チャリで隅崎病院まで送ってやるから。」
・・・。
あ、か、、楓。
あたしは慌てて門の前に居る楓に言った。
「ちょ、ごめんね。急用が出来ちゃった。」
「あ、うん、分かった。じゃな。」
そう言って、楓は自分の家へと帰っていった。