Sweetらぶ★コンプレックス
楓の部屋に入る…
楓の部屋は、やはり男の部屋って感じ。
前に1度だけ来たことがあるけど、その時は部屋のことなんか関心がなく、
ただ単にここは何処?!って感じだけだった…
今日、まじまじと見て、やっぱり男の子なのだと改めて実感した。
急に後ろを振り返る楓…
「俺の部屋汚ね-けど、気にすんなよ。」
いやいや…十分片付いてますから。
「あた…しの…部屋よりか…は綺麗だと…思う。」
「そうか?」
少し微笑みながら言う楓…
可愛いとかまた思ってしまう。
「ちょ…待ってろ。」
…?
「ほい、ティッシュ。」
「…ありがとう。」
「どういたしまして。」
小さな笑みを浮かべながらあたしの顔を覗き込む。
「見ないでよ…。」
少し照れながら言うあたし…
「泣き顔も可愛いよな-…」
楓がポソリと呟いた一言…
「え…?」
あたしは、まさかこんなことを言われるとは思ってもみなかった…
「だああ-…だから、泣き顔も可愛いって言ってんだよ!!」
かなり照れているらしく、顔が物凄く真っ赤だった…
「バカ!!」
バシッ
あまりにも照れていた顔を見られたくなかった為、不意に肩を叩いてしまった。
「ちょ、力強いって!!」
そこで、また顔を見合わせ…
二人で笑った。