【短編】どんな君も好き
「えみ? どうしたの?」
心配そうに見つめてくる。
私はこう言う事には感情的になってしまう一面があった。
顔にでてる……?
そうだったら、大変……!
だって、みどりは鋭いから……。
「まだ、隠し事してるんだね? 家族の事?」
「!?」
「図星?」
「……なんで、わかったの?」
「なんとなくだけど?」
なんとなくで、わかるんだ……。
やっぱり、みどりにはかなわないな……。
「お母さんが死んじゃったのは知ってたよね?」
「うん」
「その日から、お父さん変わちゃった……」
「なんで?」
「わかんない……。けど…………」
"もぅ、戻らない"
分かってるんだ……。
だから、怖いの……。
私はまた、泣いてしまう。
今日の私、どんだけなくのよ……?
弱いな~……。
私は、強くなれるのかな?
わからないよ……。
わからないのは、怖いよ……。
「??」
みどりが不思議そうな顔で、こちらを見ている。
でも、なんて返せば良いのか分からなくて……。
私は、弱い……。
怖くて、言えないなんて……。
私はその事で、頭がはちきれそうになっていた。