【短編】どんな君も好き

悲劇の連続



そのあと家に帰って、なにも言わずにベットに潜る。


「もぉ嫌だよ……」


私の口から零れるのは弱音ばかり。


「会いたいよ……」


私の頭に浮かぶみどりは、悲しそうな顔をしている。


みどり……。
笑ってよ……。
ねぇ?
私に、笑顔を見せてよ!


でもそんな願いはかなわない。


分かってるんだよ?
でも、望んでしまうの……。
自分で、突き放して……。
なのに、自分はみどりに会いたいと望むんだ……。


その時携帯が鳴った。


誰かな?


そう思って見ると、みどりのお母さんからだった。


「もしもし?」
『えみちゃん?』
「そうですけど? どうかしたんですか?」
『みどりが家に帰ってきてすぐ


"倒れちゃったの"


それで…………』



私の耳に言葉は入らない。


私のせいだ!
私があんな事言ったから!
みどりの心に、負担がかかって……。


「行かなきゃ……?」


私は病院に行ってもいいの?


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