【短編】どんな君も好き
そして……
私は逃げ出した。
もぉ、居場所はなくなっちゃった!
私は、どうすればいいの?
どこへ行けばいいの?
行く場所はあるの??
「イヤだよぉ~! 怖いよぉ~!」
私は必至に走る。
そして、必至に叫ぶ。
そうでもしてないと、自分が壊れてしまいそうだった。
「誰か助けて!」
私を見て?
私、汚いのかもしれない……。
でも、必至に生きてるんだよ?
ねぇ!
誰か、私を助けてよ!!!!
その時……
"ドンっ!!"
"キキィー!!"
「えっ……?」
私の体は飛んでいた。
宙を待っていた。
私……
死んじゃうの……?
お母さんのとこに行けるの……?
「みどり……」
私はそうつぶやいていた。
そして、そこで意識は途切れた。