【短編】どんな君も好き
「な、んで……?」
私の口からこぼれ出た言葉は、こんな事だった。
私は教室から飛び出していた。
いや!
どうして?
私は、何にもしてないのに……。
いやだ!
いやだよ!
私の脳裏にうかぶ
"死ね"
と言う言葉。
机の落書きなんて、いつもの事じゃない……。
ただ、"死ね"っていう言葉が増えてただけじゃない……。
どうして、涙が止まらないの?
もぅ、泣かないって決めたじゃない……。
私は少し歩いたところで足を止めた。
「……病院、来ちゃった……」
真っ白で、綺麗な病院。
みどりがいつも入院する病院。
私は中に入って、みどりの部屋に向かう。
「綺麗だな~」
私は中庭を見て、呟いた。
いつも、くるたんびに思うんだ。
"お花や植物はいつも沢山の仲間といれて、いいな"
って……。
私とは違う。
いつも、見てもらえる素敵なものだ。
いいな。
すごく、羨ましい。