【短編】どんな君も好き


「誰にも、いわないよ?」
「わかってる。じゃあ、話すね?」


私は決心して話す事にした。


「実は、机に落書きされてて……。"死ね"って……か、いてあ、って……」


涙が溢れ出す。


嫌だよ……。
なんで、私が?
どうして、こんなに傷つかなきゃいけないの?


「おいで。えみ」


みどりが私に笑いかけてくる。


「みどり……みどり。私……」
「大丈夫。僕も明日から学校行くから。絶対守ってあげるからね」


みどりがそう言って、優しく抱きしめてくれた。


あったかい……。
このままで、いられればいいのに……。
ずっと、ずーっと……。


でも、そんな事は叶わない……。
わかってる……。
わかってるんだよ?
でも、どうしても……。
願っちゃうんだ……


『幸せで、明るい毎日』


を……。


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