センパイのカノジョ
「先輩…、すみません」
「何、謝ってんだよ。心配かけさせやがって…」
私は申し訳なくなって黙り込む。
「…はぁ」
先輩は溜息をついて私を下ろす。
そこは、人気(ヒトケ)の少ない体育館裏だった。
「先輩…?」
「足、見せてみろよ」
「はい…」
私は靴と靴下を脱ぐ。
「腫れてるな…」
先輩が私の足をくいっと捻ると、また痛みが走った。
「痛っ」
「今日、他に何に出る?」
「あとはリレーだけ…」
「……そうか」
なんか、嫌な予感がした。
「先輩?」
「お前、リレー出んな」
…やっぱり……。
「わ、私大丈夫です!リレー出ます!!」