センパイのカノジョ
「ふざけんな!悪化したらどうすんだよ!」
先輩の声にビクッと反応する。
「…でも……」
私は下を向いて涙を拭う。
「…由莉」
先輩が私を抱きしめた。
「頼むから、これ以上心配かけさせないでくれ」
「京介先輩……」
私は先輩の背中に手を回して力を入れる。
「…由莉、分かったか?」
「……ん…」
私が頷くと、先輩は私から離れてオデコにキスをした。
「……せんぱ…」
「リレーで優勝したらコッチにして」
ニヤッと笑って先輩は自分の口元に手をおく。
「なっ…」
「さて、保健室行くか」
そう言うと、先輩はまた私をおんぶして保健室に連れていってくれた。