センパイのカノジョ

「あ、あの……?」

「お化粧、してるね。可愛い」

「へ?」

予想外の言葉に驚く。

…い、今……『可愛い』って…?

「ワンピースも綺麗な色だし、髪の毛も巻いててお人形さんみたい」

ベタ褒めの先輩に私は恥ずかしくなってまた下を向く。


「…えと、先輩も……カッコイイです…っ」

私がやっとの事でそれだけ言うと先輩は頭を撫でて、それから手を繋いでくれた。

「ありがとう、じゃあ行こうか」

「…っはい!」


今日は映画とショッピング。

まあ、初デートだし無難が1番だよね。
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