Change me


 ふいに呼ばれた名前に
 勢いよく顔を上げる


 正面の夏は、苦虫を噛んだような
 辛そうな顔をしていた





 「俺、よく考えたら
 気づけなかった俺に腹が立ってるんだ」


 「…」


 「思い返せば気づくべきヵ所
 なんて、何ヵ所もあった
 お前が苦しんでるのを
 感じてやれなかった」


 「俺には、まだやってないことがある

 それを果たしたくて、
 あの日お前の家で待ってたんだ」



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