Change me
「…い、夏!」
「え…あ!なんだよ」
声を掛けられているのに
気付かなかった
「可愛いよな~」
「どいつの事言ってる?」
「ほら、あの2人だよ」
和哉が指さしたのは
俺が見ていた女と一緒にいる女だった
「あぁ…あれか」
鼓動がうるさい
「お前、可愛いと思わないのかよ?」
「…別に」
正直、それどころじゃなかった
俺は一目惚れをしてしまった
…かもしれない
みみがいるのに
まだみみに謝っていないのに
罪悪感が胸を襲う
それから、俺を除いた男達は
興奮気味に、教室に戻った
俺は、1人ボーッとしながら
廊下を歩いた