許されるならば
ふっと気配を感じて、目が覚める。
下を見ると、後ろ姿が見えた。
なんだか、懐かしい後ろ姿だった。
おそらく、あいつが転入生で、理事長の娘だろう。
「ん〜。ね、むいけど、起きなきゃならん。」
仕方なしに、だ。
寝不足で仕方ない。
転入生は、俺の声が聞こえるものの、どこにいるのか分からないらしい。
もう一度、声をかけてみる。
「おい、お前、転入生だろう?」
すると、キョロキョロし始めて・・・、転入生の顔を見た・・・。
優奈・・・?
優奈・・・なのか?
俺は、居ても立っても居られず、木から飛び降りた。
優奈・・・、俺の初恋の子。
どうして、こんなところにいるんだ?