学校破壊
転校生
私立東高等学校。
その屋上で、一人の女子生徒を集団で囲んでいる生徒達がいた。
囲んでいる生徒は全員女子生徒。
「やっ・・やめて・・・。」
傷跡が体中についている女子生徒は弱々しい声で、そう言った。
しかし、周りの生徒達には、その言葉は届いてなどいなかった。
「はぁ?聞こえないんですけどー。」
囲んでいる女子生徒達は皆、笑みを浮かべている。
ドサッ
真ん中にいた女子生徒は耐えきれず倒れこむ。
「おい。立てよ坂口~。」
傷だらけの生徒は坂口と呼ばれていた。
フェンス近くのベンチで、その光景をじっと黙って見ていた集団のリーダーが坂口に近づき、倒れている坂口の髪を強引に引っ張った。